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MILANO‘S REVIEW

MILANO‘S REVIEW

『花ざかりの君たちへ』

『花とゆめ』に連載されている、中条比紗也さんのマンガですね。
1年ほど前、まだ『闇末』が連載されていたので、この、月に二回出る雑誌を、
『闇末』が載っている時だけ(月に一度とか、落ちたときは二月に一度とか…涙)
買っていました。

最初は
「題名がいいなぁ~」
と、思いましたね。まず。
それから、読んでみると
(注:ミラノは、雑誌を買っても好きなマンガ以外はほとんど読みません。その頃『花とゆめ』では『闇末』だけ『ゼロサム』では『リロード』と『ヴァイス』だけ読んでました。)
男子校の寮に、男の子として忍び込んでいる女の子の話でした。

ありえねーよ!!!普通!!!

自分がファンタジーなBLとか読んでることを棚に上げて、
「ハハッ!ほんとしょうがないなぁ~~。少女マンガってばよう。」
と、思った私です。いや、ひょっとすると口に出して言ってたかもしれません。

身体検査はどうするんだ。トイレはどうするんだ。大体、声だって顔だって違うだろ。バレルだろ。
と、ツッコミまくりました。ホント。自分だって『ありえネー』BL読んでたくせに(笑)
しか~~し!最初は「だから少女マンガってば…」
と、半ば、バカにしていたのですが、ナゼか読んでしまう自分なのでした。

…どうやら、男の子の絵が、ピキーン!と私の魂にHITしているらしかったです。

「うっ!!バカバカしいけど、顔が好み!!」
とか思っているうちに、あ~~~ら不思議、何時の間にか、家に全巻揃ってる!!!(笑)古書店で買ったのか、新刊で買ったのかさえ覚えてないです。んもう~~一気に読んでしまってたらしいですね。あれよあれよと言う間に。

お話は、アメリカに住んでいた女の子、芦屋瑞稀が、テレビで見た、同い年の高飛び選手、佐野泉に憧れて、男に化けて同じ学校に入って来るわけです。(笑)

(非現実な設定!もう全然オッケーです!)
おまけに同じクラス、しかも同じ部屋です。(お約束)

そして、佐野は初期のうちに『瑞稀が女である事』に気付きます。が、誰にも言いません。そのうち、佐野も瑞稀のことが好きになって行きます。
(佐野が、隠れて「好きでたまらない…」と、独白する処がイイんです~~~~!!!)

でも彼女は
『佐野は私を男だと思ってる』と思ってますから、そこにすれ違いやら誤解やらが生れて、そのもどかしさがタマラナク良いのですよ~~~~。

(これがBL…というか、『大人の考え』だと以下の様に進行します。)
ミラノ:「やった~同じ部屋でホモれていいじゃん~~!!」
佐野:「瑞稀!好きだ!俺のものになってくれ!!」
瑞稀:「えっ!!えっ!え~~~~っ!佐野ぉ~~」
佐野:「!!!!お前!女だったのか?」
瑞稀:「…そうなんだ。」
佐野:「でもいいぞ。とにかくお前が好きだ。(押し倒し~~~~!!!)」
瑞稀:「あ~~~っ!!×××!!!」(以下省略)

そうならずに、ドキドキ、キュンキュンし合ってる処が好きなのさ。(今はもう、自分に失われているものだからネ~~~)

寮なのに、共同風呂じゃなくて、各室にシャワー付きな学校あるのか!とか
一度も瑞稀と連れションに行った事が無く、プールも、海も、銭湯も一緒にならない同級生達が、それを疑問に思わないのか、だとか。
いや!男だと思われていても、あれほどカワイイ男の子の設定だったら
一度や二度は襲われてるぞ(ファンタジー系ホモ小説読みすぎ)、とか
親はどうしたんだ!アメリカにのん気に住んでいていいのか!(兄にはバレている)とか

もう全然気にならないですね。

瑞稀が寝ぼけて佐野のベッドに潜りこんだりして、時々一緒に寝るところでは、
「佐野!男として、つらかろう!!!(もらい泣き)」
とは思います。でも少女マンガなので、佐野がそのつらさをどうして解消しているかのシーンはなくて(あってほしいのか!!!)、鼻血だけです(腐った見方)。

魅力的な、学園にいる男の子達
ぶっきらぼうの佐野、明るくて包容力ある中津、女好きの難波先輩、その他キャラの立った人々に囲まれて、楽しく暮らす瑞稀と一緒になって楽しんでしまいます。

瑞稀と佐野の恋の進展だけでなく、そういう脇キャラ達の『事件』や『エピソード』も味わい、ホモの校医や別の寮のこれまたイッちゃってる人々で笑って
気分の良くなるマンガです。

CDも、コメディ要素が多いけど、楽しいのよ。

21巻では、とうとう瑞樹と佐野の思いが寄り添って、初々しい初めての(ちゃんとした)KISS!!(酔っ払った勢いってのはあった)
もう、乙女モード全開でキュィーンv!~~。あなたも私もカラダクルクルねじ曲がっっちゃって大変です。

最後のあたり、作者さんの体調のせいか進度が遅かったので、心配していましたが、何とか終わりました。

女であることはバレたけど、なぜか皆理解してくれて
それで円満転校(アメリカに帰る)し、1年後に佐野が迎えに行く設定でした。

ちょっと尻切れとんぼみたいな感じではありますが
あれだけ引っ張ったンだから仕方なかろうと思います。

むしろ『ちゃんと終わってくれてありがとう』ですか。


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